さつまいもの切り口から出てくる白い液体ヤラピンについて

こんにちは!

皆さま、これを書いている今すっかり暖かくなりましたが、さつまいも食べる頻度減ってませんか?私は基本的に夕食は野菜+さつまいも+肉+卵で構成されてますので減ってません。笑

ということで本日は久々に大好きなさつまいもについて書いていこうと思っています!

さつまいもネタはこれまでにも数々アップしてあるのでご興味ありましたら、記事内検索さつまいもしていただけましたら幸いです。

 

本日取り上げるのは、さつまいもに含まれる栄養素「ヤラピン」です。

ネットで検索してみると、ん、ちょっと違うんじゃない?という記事をいくつか見つけて気になったので、これを機に手短にピックアップしようと思います。

 

まず、ヤラピンというのはさつまいもを切り分けると断面から出てくる白い液体です。液体というか厳密には樹脂ですね。

決して腐敗などしておらず、むしろ新鮮の証と思っていただいて結構ですのでご安心ください!ヤラピンは他の野菜や芋類には含まれない、さつまいも特有の成分。下記の写真の通り、皮に近い部分に多く含まれています。

さつまいもの切り口から出てくる白い液体ヤラピンについて

その名の通り、ヤラピノール酸とオリゴ糖で構成されており、どんな働きをするかと言いますと、

  • 胃の粘膜の保護
  • 腸の働きを促進して便を柔らかくする作用(緩下作用)

 

こういった健康効果を持った成分になります!

さつまいもに便秘解消効果があると言われているのは、この緩下作用に加え、食物繊維との相乗効果がある事が主な根拠となっています。柔らかくしてカサ増しして押し出す、といったイメージでしょうか。

 

ここから私が気になった点なのですが、一部のサイトでは「ヤラピンは苦み成分」などと書かれています。これは訂正したいところでして、ヤラピンは上記の通り健康成分であり、苦み成分ではありません

さつまいもを食べると部分的に苦い部分がある事は稀にありますが、これはヤラピンが直接的に関わっている訳ではないです。

 

さつまいもの苦い部分というのは、私が思うに主に緑色っぽい黒っぽい色に変色している部分かと思うのですが、これは主にポリフェノールの一種のクロロゲン酸が酸化して変色したものです。この酸化が起こると苦み、えぐみが出ます。

変色については以前に取り上げてますのでこちらをご参照ください。

緑や黒色のさつまいもの変色について。変色が起こる原因とポリフェノールの関係とは?

 

ヤラピンも酸化する事によって苦み、えぐみが増えますが、元々は苦み成分ではありません。

酸化と聞くとなにか悪いものに変わっているようですが、そもそもさつまいもの持つ栄養なりポリフェノールが何らかの変性を起こした状態ですので苦い部分を食べても問題ないのでご安心ください!

さつまいもの切り口から出てくる白い液体ヤラピンについて

ということで、ヤラピンはさつまいも特有の健康成分で苦み成分ではなく、腸内環境を改善して便秘解消効果を謳う根拠のひとつとなる重要な役割を果たしている樹脂でした。ふき取る必要などもちろんありません。

 

栄養価の高い食材ほど、空気に触れたり加熱したりする工程で化学反応が起きて何かしらの変化が起こる事が多いです。正しい情報をもとにおいしく食生活に取り入れていただけましたら幸いです。

簡単でしたが本日はここまでです。最後までご覧いただきありがとうございました!

 

▼寒さに弱いさつまいもですが、これから室内が蒸し返す夏場も風通しの良い保管条件が必須になります。買ったままの袋の中で保管は速攻で暑さ負けするので要注意。

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安納芋の蒸し煮

さて…

今回は初の試み、動画をアップしてみます!

以前から興味があった動画。令和になる事だし新しいことにチャレンジしてみようと思い、やってみました!(令和発表前からチャレンジし始めましたが!)

 

ということで本日はとても簡単な動画ですが、第1弾として「さつまいもの蒸し煮」の説明動画です!

 

さつまいもの蒸し煮についてはほぼ毎日実践しておりまして、そもそも米よりもさつまいもの消費量の方が多い人なくらいで我ながらプロフェッショナルです。

最近では一目見ただけで、品種問わず、ほぼ甘い、甘くない、食感、色あたりを識別できる能力を身に着けつつある神の領域に達し始めています。笑

 

そんな愛すべくさつまいもを毎日手軽に時短で食べられる蒸し煮。せいろや蒸し器も使わずお鍋ひとつあればすぐにでも実践できるおすすめ調理法のひとつです!

新生活で料理にチャレンジしたい!一人暮らしだけど野菜や芋もしっかり食べたい!今季からは自炊活性化させたい!という方にもぜひ動画を観て、実際にお試しいただけましたら嬉しいです。

 

『さつまいもの『蒸し煮』の方法!10分足らず!切って並べて火にかけるだけ!』です♪

 

 

今後も折を見て動画も作っていければと思っております。

初心者動画で申し訳ありません…今後少しづつクオリティ上げて参ります!ご覧いただきましてありがとうございました!

 

▼動画で使用しているパール金属の取っ手が取り外せる鍋。浅型、深型、フライパン共通に使える取っ手が毎日の蒸し煮野菜ライフに重宝してます!

▼動画で使用しているお塩「アルペンザルツ」。このブログでは何回も紹介していますが、お手軽価格かつ良質で容器が使いやすい構造なので愛用中。

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さつまいもの品種、紅まさり

こんにちは!

今回は久しぶりにさつまいもの品種について書きたいと思います。

 

何を言おうと私の主食(主食という概念は特にありませんが)はさつまいもです!

お米も食べますし、外食は特に気にせず好きなものを食べますが、家にいる時の夕飯は90%くらいの確立でさつまいもを食べてます。

さつまいも以外にじゃがいも、里芋なども好きですが、基本的には毎日さつまいも、時折じゃがいも、旬の時期には里芋を挟むようなスタンスであります。笑

これまでにもさつまいもについてはいくつか記事をアップしていますし、カテゴリもさつまいもだけは分けてありますので、よろしければ過去記事もご参照いただけましたら幸いです。

 

さて、今回取り上げるのは検索しても基本情報しかヒットしない品種、スーパーに出回り始めたのも最近かと思います、「紅まさり」という品種のさつまいもです!

さつまいもの品種、紅まさり

さつまいもの品種、紅まさり

産地は主に茨木県。去年の年末くらいからよく見かけるようになり、求めやすい値段なこともあり我が家では昨今スタメンとして常備されています。

見かけない品種が出ているとワクワクしながら利き芋するのですが、紅まさり、いったいどんなさつまいもなのでしょう?簡単ですが食レポなどしていきますのでよろしくお願いいたします!

 

まず前提としては、2001年に品種登録された割と新しめのさつまいもでして、出回っているありきたりの情報になりますが、「九州104系」を母、「九州87010-21」を父として交配して「かんしょ農林55号」という品種で登録されたさつまいもになります。

食べた感じとしては、紅はるかに近い感じだけどちょっと甘み薄目で水分多いかなーといった印象。

やはり個体差があり、それぞれ甘い甘くないあるのですが、基本的には私が毎日やっている蒸し煮で調理すると水分があまり蒸発しないので、紅まさりの糖度をフルマックスに活かすことは難しいです。

 

ということで、紅まさりの糖度とねっとり感を最大限に引き出すには「焼き芋」にするのが向いています!

オーブンなどの高温でしっかり水分を蒸発させてしっかりと糖度を上げることで、紅まさりの蜜芋感、ねっとり食感を引き出せるのでぜひともお試しくださいませ。

さつまいもの品種、紅まさり

ここにも書いてありますね!

 

調べたところ、食べた感じと相違がある部分もありますが、一般的なレビューとしては、

  • 水分が多い
  • 糖度は紅はるかよりも高い
  • 粉っぽさはなく、ねっとりしっとり系
  • やはり焼き芋にするのが最適

のようでした。

4ヶ月くらい食べ続けた人のレビュー的には、紅はるかのが糖度高い気がするのですが、まぁ、ということは大体同じくらいなんじゃね?といったところです。

蒸し煮にばかりしているからかもしれませんが、ねっとり感に関しても個人的には紅はるかのが高いか同じくらいに感じます。むしろ水分が多いからさらっとしてる印象を持ってます。

さつまいもの味そのものが、私個人としては全体的に紅はるかの方が濃い感じがするのですが、これに関しては人の味覚次第って感じですかねぇ…

 

いずれにせよどちらもしっとり系でパサつかず、とてもおいしいです!(粉っぽくてパサついてる鳴門金時とかも好きですが…笑)

焼き芋をするのにはオーブンがベストですが、手軽なところだと無水鍋も割と近い条件で仕上げる事が可能です。よろしければご参考までにいかがでしょう。

成功記事→無水鍋での甘い焼き芋の簡単な作り方!アルミホイルの活用の重要性
失敗記事→無水鍋で安納芋の焼き芋!ねっとりとろける仕上がり…だけどなぜか甘くない!

 

ということで本日はここまでです。

最後までご覧いただきましてありがとうございました!

 

▼焼き芋以外にもかなり使えて便利な無水鍋。カレーなんか特におすすめで、材料と少量の水入れて放置するだけで驚愕のおいしさのカレーができます。

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傷んだ紫芋

こんにちは。暦上では春ですが、まだまだ室温が10度程度になる寒い日々、さつまいもが低温障害なり傷みやすい気候、いかがお過ごしでしょうか。

という事で今回は、先日紫芋を食べようとした際に買ったばかりですががっつり痛んでおり、この痛み方は食べたらまずいよー!という写真を撮ったので、それをご紹介したいと思います!結構グロいですがご容赦ください…。

では早速ですが傷んだ紫芋の写真です。

傷んだ紫芋

見事に傷んでますね…。結構な面積こんな感じでせっかくの紫芋なのに残念な気持ちになります…。冬なので仕方ないね…。

 

さつまいもの変色については以前に「緑や黒色のさつまいもの変色について。変色が起こる原因とポリフェノールの関係とは?」という記事を書いたので併せてご参照いただければと思うのですが、紫芋が傷んだ時の色ったら他にないグロさなんですわ…。

なんというか、毒キノコみたいな。もう明らかにコレ食べたらあかんやつよねっていう。見事にまっピンクです。

普通のさつまいもが傷んだ時は傷んでない時に黄色の部分がちょっとクリーム色になったくらいで、あー、傷んでるのかー、とちょっと残念な気持ちになるくらいですが、紫芋の場合はこのピンク色ですからショックが大きいです。ちなみに傷んでいる部分は変色の他に、見た目ツブツブしています

 

そもそも包丁が当たった時に柔らかくなっているので誤って食べてしまうということはあまりないかと思いますが、まずさつまいもを洗う時に表面を全体触ってみて、ちょっとブヨっとしている部分があったらスライスして中身が傷んでないか確認してから蒸すなり焼くなりすることをおすすめします。

もしもこのように傷んでいる部分があったらその部分はしっかり切り落とすこと。傷んでいる部分は1箇所とは限りませんからスライスしながら他に傷んでいる部分はないかチェックしましょう。

最後に、さつまいもの端の方がしわしわになる事がありますが、これは乾燥により水分が抜けてしわしわになっているだけなので、食感グニャグニャで決しておいしくはありませんが食べてしまってもそこまで問題はありません。

という事で写真を例に紫芋の傷んだ例のご紹介でした。

室温が10度を切り始めるとさつまいもは低温障害を起こして傷みやすくなります。部屋の比較的暖かい場所に保存するとか、タオルをかけて寒気にさらされるのを防ぐなどすると少しは予防策になりますので、極力傷みで可食部を減らさないようにしていただければ幸いです!何より冬場は買ってきたら早めに食べてしまうのが一番です。

最後までご覧いただきありがとうございました!

 

▼置き場所に余裕があるのであれば新聞紙に包んでから発泡スチロールに入れて保存するのもひとつの手です。夏場の場合は冷暗所に保管しましょう。

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さつまいもの変色について

暖冬の昼下がり、いかがお過ごしでしょうか。本日もご来訪いただきありがとうございます!

本日は、個人的に大好物であり、栄養面的にも常に推しているさつまいもについて書いていこうと思います。

さつまいもコラムの中でも、誰しも見つけて不安になった事があるであろうさつまいもの変色の原因について簡単にご紹介いたします。

今回はちょうどいい写真が撮れたので、緑色や黒っぽい変色について取り上げますが、ではまずはちょうどよく撮れた写真というのがこちら。笑

さつまいもの変色について

アップにしてみますと…

さつまいもの変色について

うーん…こうなるとせっかくおいしいさつまいもがちょっとグロテスクに見えますよねぇ…

ですがここでちょっと待った!!やばい!カビてる!腐ってる!と焦らないでください!この場合は食べても平気なやつです!

確かにさつまいもはカビる事があります。よく発生するのはさつまいもの先端部分。蜜芋だと蜜が吹き出す部分によくカビが発生しますが、この場合でも大目に切り飛ばしてしまえば問題なく食べられますのでご安心を。

今回はカビではなく変色についてですので、写真のようなケースのお話をしますね。

まず、さつまいもは大抵このような緑のような黒のようなグロテスクな色に変色します。

理由はさつまいもの持つ下記の栄養成分が関係しています。

  • クロロゲン酸
  • ポリフェノールオキシターゼ

大抵変色している場合はクロロゲン酸が反応して変色したものでして、決して悪いものではありません。

クロロゲン酸はコーヒーなどにも含まれるポリフェノールの一種でして、つまりはさつまいもの抗酸化作用の大元みたいなものですので食べても全く問題ありません。アルカリ性の物質と反応すると緑色に変色する特性があるので、例えば海藻とか、塩なんかもアルカリ性ですね、そんな食品と一緒に調理すると緑に変色が起こるという訳です。

ポリフェノール、つまりはアク(灰汁)なので、切ってからの変色を防ぎたいのであれば水につける事で変色防止策となります。ですがしかしせっかくのポリフェノールを減少させる行為なので個人的には健康体の方にはあまりおすすめしません。

または、ポリフェノールオキシターゼという消化酵素の反応かもしれないです。

ポリフェノールオキシターゼは分かりやすいところで緑茶に含まれている消化酵素でして、酵素に触れると黒く、褐色になるという特性があります。

緑茶が紅茶になるのがまさにこれで、緑茶のカテキン類がポリフェノールオキシターゼの消化酵素によって発酵して紅茶の成分に変わる事によって、緑茶が紅茶になります。熟成とはまた違います。

ですのでこちらも食べて全く問題ありませんのでご安心を。

以上を踏まえて、いざやばい色に変色していても物怖じせずにご対応いただけましたら幸いです。笑

 

追伸としまして、さつまいもは低温障害で変色するというよりも黒く傷むこともありますので、いやこれはそれとも違う、様子がおかしい…という場合にはちょっと立ち止まってくださいね。

さて、こんな感じで本日はクローズしたいと思います。少しでもお役立ていただけましたら嬉しいです。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました!

 

▼そもそも切ってからの保存はおすすめしませんが、どうしてもの際にはフリーザー袋をに入れて空気が入らないようにチャックを閉めて保存してください

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五郎島金時の蒸し煮

分2018年大晦日、いかがお過ごしでしょうか。良くも悪くも年は変わりますので過ぎ去ったことは忘れるべくことは忘れ、良かったことは更に来年に活かしていきましょう!

当ブログもおそらく年内最後の更新になります。が、私は正月でも、どうせならおせちじゃなくて体にいい自分の好きなもので質のいいものを食べる派の人間でして。

先日こちらのさつまいもを非常においしくいただきました。

五郎島金時

五郎島金時です!

ブランドさつまいもですねー、パッケージも工夫されてるなーと感心です。

赤透明に赤い模様の袋にパッケージすることでさつまいも自体が赤っぽく、魅力的に見えるという効果の利用でしょうか。みかんが赤い網のネットに入ってるのと同じ効果ですが、そういう効果があるんです。ちゃんとしてるなーと思ってしまいます。

さて、こちらの五郎島金時。石川県金沢市の五郎島地区などで栽培されているさつまいもで、「高系14号」という品種です。加賀野菜のひとつとしても認定されています。

そして、栽培はなんと五郎島地区の海岸に面した砂地とのこと!さつまいもの栽培に適した環境なのだそうです。驚きです。

 

五郎島金時は初めてだったのでまずはいつも通り味が顕著にわかる蒸し煮に。

【材料】

  • 五郎島金時…3本
  • アルペンザルツ(塩)…全体に軽くパラパラ振りかかる量
  • 水…50mlくらい

【作り方】

  1. 五郎島金時は7mmくらいに輪切りにして小鍋に並べる
  2. 塩と水を振りかける
  3. フタして沸騰するまで強めの中火、沸騰したら弱火で9分目安で蒸し煮する
  4. 少し蒸らして完成

水の量は蒸しあがった時にちょうどなくなる量を慎重に狙って50mlくらいにしてます。

五郎島金時の蒸し煮

狙い通りに蒸しあがり、ワクワクソワソワしながら実食…

すごくホクホク!そしてものすごく上品ーな甘み!なんとおいしいの…。素晴らしいです!

輪切りにして蒸しあげた断面はさつまいもの密が目に見えて分かるくらい。

少量の塩と水だけで蒸しあげているのにも関わらず、なんというか、グラッセみたいな見た目になってる。色は白っぽいのですが、糖度が表れてて若干粉が吹いてホクホクしている、かといって粉っぽいわけではなくしっとりとまとまっている感じ。

うーん…なかなかないですねこの上質な、上品な感じ…すごいです。栽培のこだわりをひしひしと感じますねー。大変おいしくいただきました。

 

先日器の記事もアップしましたが、輪切りにして味付けなしで蒸しあげて、ちょこんとひとつふたつキレイ目のお皿に乗せるだけでも一品になるようなこだわり抜かれたさつまいもです。ぜひとも味わって実感していただければ幸いです。

それでは、今年たくさん記事を見に来ていただいた皆さま、本当にありがとうございました!今後とも何かの参考になるような記事を書いていければと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします!それではよいお年を!

 

▼蒸し煮する時の塩は必要最低限度質の良いものを。味を大きく左右します。

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無水鍋でシルクスイートの焼き芋

こんにちは!ひたすら寒い日々が続いております。日が差さない日に最低気温マイナスとか、相当体に堪えます…。もうちょっと耐久性欲しいので代謝を上げる必要あるなと実感しているところです。

さて、そんな薄暗くて寒い日に持ってこいの話題をアップしたいと思いますよー!

先日、「無水鍋で安納芋の焼き芋!ねっとりとろける仕上がり…だけどなぜか甘くない!「安納芋の焼き芋が甘くならなかった理由検証&火加減で鍋の温度はどう変わる?」と題しまして、食感は焼き芋ならではという仕上がりながらも、残念ながら甘さが引き出せなかったという記事をアップしました。

そこで、安納芋ではありませんが、前回の失敗と考察を汲んで再チャレンジしました。使った調理器具はもちろん変えていません。

無水鍋です。さつまいもの品種は安納芋とまではいかないものの、しっとりと上質な甘みを持つ焼き芋に適した品種、シルクスイート

さて、今回どうなったのでしょうか。写真を見ながら工程と変更点を書いていきます。

無水鍋で焼き芋

なんのこっちゃな写真ですが、これどういう状況かと言いますと、

  1. 鍋底にくしゃくしゃにしたアルミホイルを2枚敷く
  2. くしゃくしゃにしたアルミホイルで洗って濡れたままのさつまいもをくるむ

という、さつまいもの温度が上がりすぎないようにアルミホイルで断熱性を強化した状態です。

フラットなままのアルミホイルよりもくしゃくしゃにした方が断熱性が高くなるためこんなかたちにしました。

この状態でフタして前回同様、とろ火で40分蒸し焼きにします。

さて、そしてこんな感じに出来上がりましたー!

無水鍋でシルクスイートの焼き芋

アルミホイルで強化したので焦げ目は少ないですが、しっかり焼けています!

割ってみると…

無水鍋でシルクスイートの焼き芋

成功です!食感はシルクスイート本来のねっとりとまで行かないしっとり、そして甘さもしっかりあります!にわかにこんがり焦げた香りもとってもいいです。ちなみに乾燥している感じもなく、アルミホイルの中で熱がこもって湿気が保たれた状態で糖化が進んだ感じです。

前回も書きましたが、焼き芋が甘くなるのは、さつまいもが持つ消化酵素βアミラーゼが65度~70度あたりで麦芽糖を生成するから。この温度帯を長く保つことがポイントなんじゃないかという事でアルミホイル厳重で試してみたのですがやはり身をもって痛感しました。良い経験になりました!

ちなみに無水鍋には食品が直接当たっていないので、軽く水洗いすれば済むという後片付けも非常に楽ちんというのが嬉しいポイントです!

という事で今回は成功しました。笑

さて、本日はここまでです。曇り空のうすら寒い日、焼き芋最高にあったまります!無水鍋なら包んで焼くだけで簡単なのでぜひ試してみてはいかがでしょうか。最後までご覧いただきありがとうございました!

 

▼無水鍋は高価なものでなくて昔ながらのシンプルなもので事足ります。焼き芋以外に手間いらずを痛感できるのはカレー。

材料と少量の水を入れて放置して加熱すれば普通に作るのと比べ物にならないホクホクのおいしいカレーの出来上がり。

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安納芋の蒸し煮

こんにちは!本日もよろしくお願いいたします。

先日、アントシアニン豊富で抗酸化作用も期待できる紫芋について!紅芋との違いとは?という記事を上げました。無水鍋でじっくり加熱したつもりが思い上がりだった記事ですね。笑

そこであれからどうして甘くならなかったのかすごく調べました。

安納芋に限らずさつまいもの加熱に役立つ情報を掴みましたので、それを今回ざっくりまとめてみようと思います!

まず、前回失敗した記事で上げた写真をもう一度上げますが、こんな感じで焼き芋にしました。

安納芋を無水鍋で焼き芋に

無水鍋にアルミホイル敷いて、そこに洗ったままの安納芋をのせるスタイル。

これだとさつまいもが高温になりすぎたのかなと思っています。

アルミホイルは断熱性があるので、鍋底に敷くのでなく、さつまいもをぐるぐる包んで焼き上げれば少し低温を保てたのかなと。ここが惜しい点だったのではとひとつ反省。

更に掘り下げるならば、アルミホイルをくしゃくしゃにしてボリュームを持たせて巻き付ければよりゆっくり熱が入る計算になる様子です!

そもそもさつまいもに含まれるβアミラーゼが活発的に働く温度は30度~65度までの間なので、そもそもそもそも低温調理器で良かったのでは説が今更ながらあります…。

BONIQさんの公式ブログでも既に試してますね…。温度設定は高いので低温と言いながらも結構な高温ですがかなり試行錯誤されているようなので信ぴょう性高いです。

肉魚と違って野菜いも類は一定の高温にならないと柔らかくならないはずですし、BONIQさんのが正解なのかもしれないですねー。

どれが美味しい?究極のさつまいも 比較実験

ただ安納芋の焼き芋にしよう!が目標だったのでやっぱり冬らしくこんがりさせたかったんですよねー。ならば低温調理終わってから焼き目をつければよかったのでは…?と実験意欲が湧いています。

さつまいもの内部が70度になるまでが糊化する温度ということで、この温度帯でじっくり加熱できれば単純に甘くなるという事なので、65度をキープしてじっくり低温調理すればおいしくなるはず。そういえば芋の低温調理、まだ試したことないですねが、いかにも使えそうですねー。今後ぜひ試してみたいと思います。

焼いもについて深く研究したい方は日本いも研究会さんの著書でどうぞ。

そして最後にもうひとつ。

先日、無水鍋で「とろ火」で40分間蒸し焼きにしたのですが、火加減でも鍋の中の温度はもちろん大きく変わります。

基本的にどんな料理でもこのブログでは強火はおすすめしていませんが、それは高温になるからというのがひとつの理由です。

どんな調理器具を使うかによりますが、ざっと

  • とろ火…140度
  • 弱火…150度
  • 中火…160~180度
  • 強火、鍋底からはみ出る火…200度越え

とこんな感じになる、と。

お肉を焼くにしても野菜を蒸し煮にするにも、基本的にはとろ火、弱火でじっくり加熱するのがおすすめという訳なのですよねー。

高温でガッシガッシ鍋振りして炒めないと男の中華は作れねぇんだよ!という方には申し訳ありませんが、低温でもその分時間をかければ基本的にはしっかり調理できます。

ちなみに残った安納芋を若干やけくそになって、いつものように少量の水と塩で20分くらい蒸し煮にしてみたのですが、やはりそこまで甘みは出ませんでした。笑

安納芋の蒸し煮

「安納芋の蒸し煮」ってあまり聞いたことないですもんね。やっぱりこうなるんですね。笑

これはこれでおいしかったのですが!

低温や弱火をうまく使うと有害成分を出さずに、なおかつ素材本来のおいしさを最大限に残して調理ができますよー!今一度日頃の調理過程でコンロの火加減が強すぎないか、見直してみてもいいかもしれません。

簡単な考察記事になりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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