こんにちは!
皆さま、これを書いている今すっかり暖かくなりましたが、さつまいも食べる頻度減ってませんか?私は基本的に夕食は野菜+さつまいも+肉+卵で構成されてますので減ってません。笑
ということで本日は久々に大好きなさつまいもについて書いていこうと思っています!
さつまいもネタはこれまでにも数々アップしてあるのでご興味ありましたら、記事内検索さつまいもしていただけましたら幸いです。
本日取り上げるのは、さつまいもに含まれる栄養素「ヤラピン」です。
ネットで検索してみると、ん、ちょっと違うんじゃない?という記事をいくつか見つけて気になったので、これを機に手短にピックアップしようと思います。
まず、ヤラピンというのはさつまいもを切り分けると断面から出てくる白い液体です。液体というか厳密には樹脂ですね。
決して腐敗などしておらず、むしろ新鮮の証と思っていただいて結構ですのでご安心ください!ヤラピンは他の野菜や芋類には含まれない、さつまいも特有の成分。下記の写真の通り、皮に近い部分に多く含まれています。
その名の通り、ヤラピノール酸とオリゴ糖で構成されており、どんな働きをするかと言いますと、
- 胃の粘膜の保護
- 腸の働きを促進して便を柔らかくする作用(緩下作用)
こういった健康効果を持った成分になります!
さつまいもに便秘解消効果があると言われているのは、この緩下作用に加え、食物繊維との相乗効果がある事が主な根拠となっています。柔らかくしてカサ増しして押し出す、といったイメージでしょうか。
ここから私が気になった点なのですが、一部のサイトでは「ヤラピンは苦み成分」などと書かれています。これは訂正したいところでして、ヤラピンは上記の通り健康成分であり、苦み成分ではありません。
さつまいもを食べると部分的に苦い部分がある事は稀にありますが、これはヤラピンが直接的に関わっている訳ではないです。
さつまいもの苦い部分というのは、私が思うに主に緑色っぽい黒っぽい色に変色している部分かと思うのですが、これは主にポリフェノールの一種のクロロゲン酸が酸化して変色したものです。この酸化が起こると苦み、えぐみが出ます。
変色については以前に取り上げてますのでこちらをご参照ください。
→緑や黒色のさつまいもの変色について。変色が起こる原因とポリフェノールの関係とは?
ヤラピンも酸化する事によって苦み、えぐみが増えますが、元々は苦み成分ではありません。
酸化と聞くとなにか悪いものに変わっているようですが、そもそもさつまいもの持つ栄養なりポリフェノールが何らかの変性を起こした状態ですので苦い部分を食べても問題ないのでご安心ください!
ということで、ヤラピンはさつまいも特有の健康成分で苦み成分ではなく、腸内環境を改善して便秘解消効果を謳う根拠のひとつとなる重要な役割を果たしている樹脂でした。ふき取る必要などもちろんありません。
栄養価の高い食材ほど、空気に触れたり加熱したりする工程で化学反応が起きて何かしらの変化が起こる事が多いです。正しい情報をもとにおいしく食生活に取り入れていただけましたら幸いです。
簡単でしたが本日はここまでです。最後までご覧いただきありがとうございました!
▼寒さに弱いさつまいもですが、これから室内が蒸し返す夏場も風通しの良い保管条件が必須になります。買ったままの袋の中で保管は速攻で暑さ負けするので要注意。